新年のご挨拶
新年おめでとうございます。2021年が皆様にとって素晴らしい年になることをお祈りします。
2019年2月に設立された東京カレッジにとっては、これが2回目の新年です。昨年の正月とは、二つの点でカレッジの環境が劇的に変化しました。一つは、昨年3月以後、多くの方々に直接お会いできる公開の講演会やシンポジウムが開けなくなったということです。言うまでもなくCOVID-19のためです。かわりにオンラインのイベントを数多く催しており、それによって一味違う企画が実現できているとは思います。しかし、それらはどうしても一方通行になりがちです。皆様と直接お目にかかって親しくお話しする機会が得られないのはつらいところです。COVID-19が一日も早く収束し、再びオンサイトのイベントが開催できる日が来ることを願っています。
もう一つの変化は、この一年の間に多くの若い研究者がカレッジに赴任したということです。特任助教3人、ポスドク研究者5人、特任研究員4人の計12人が過去1年の間にカレッジにやってきました。カレッジでは、彼らが中心になって分野横断的な研究テーマについてのオンライン研究会が定期的に開かれています。それは私がこれまで体験したことのないような活気と刺激と親密さに満ちたとても興味深く意味深い集いです。その数は昨年4月からだけで50回近くに達しています。
若い研究者たちは柔軟な思考力と熱意溢れる行動力を兼ね備えています。読まずにはおけない面白いブログやメイルマガジン、それにカレッジの紹介動画などは、すべて彼らの発案で実現したことです。彼/彼女たちがカレッジでの経験を経て大きく成長し、将来の世界と日本の学術活動をリードしてゆく日が来ることを、私は大いに期待しています。
東京カレッジは、今年もこれまでの東京大学では実現できなかったような様々な新しい企画に積極的に挑戦してゆきます。皆様の一層のご理解とご支援を賜ることができれば幸いです。まだしばらく難しい時期が続きますが、お身体に十分注意して健康でお過ごしください。
2021年1月
羽田 正