インタビューシリーズ「ウクライナ危機を見る複数の眼」
ロシアのウクライナ侵攻について、連日多くの報道がなされています。そのニュースソースのかなりの部分は、アメリカと西ヨーロッパの通信社や報道機関が発信したものです。これらの情報によれば、主権国家であるウクライナへのロシアの軍事侵攻が非難の対象となるのは当然のように思えます。しかし、国連のロシア非難決議に賛成しなかった国が、193か国中52か国(全体の27%)もあった点は見逃せません。中国の立場は比較的よく知られていますが、その他にも南アジアや中東、アフリカの多くの国々が決議案に賛成しませんでした。それはなぜなのでしょう。
当事者であるロシアとウクライナからの情報が大事であることは言うまでもありませんが、今後の世界秩序と平和維持を考えるにあたっては、欧米以外の世界各地で今回の事態がどのように受け止められ、報道されているのかをも丁寧に調査し、把握しておく必要があるでしょう。世界各地における多様な立場や見方を知ることによって、今回の危機に関しても、よりバランスの取れた解決への道筋が見えてくるかもしれません。
このシリーズでは、世界各地の政治や経済、社会や文化に関心を持って研究を展開している研究者に、研究対象の地域や国で今回の危機がどのように受け止められ、報道され、理解されているのかをインタビュー形式で語って頂きます。解説対象の地域と解説を担当する研究者は以下の通りです。インタビューは2022年4月中、東京カレッジYouTubeチャンネルにて順次公開されます。
中東:池内 恵(東京大学先端科学技術研究センター教授)公開中
アフリカ:遠藤 貢(東京大学大学院総合文化研究科教授)公開中
南アジア:堀本武功(岐阜女子大学客員教授)公開中
中国:川島 真(東京大学大学院総合文化研究科教授)公開中
東南アジア:岡田泰平(東京大学大学院総合文化研究科教授)公開中
ラテンアメリカ:大串和雄(東京大学大学院法学政治学研究科教授)公開中