イベント「市民運動、民間支援と立法:性暴力・DV当事者は法制定と改正をいかに勝ち取ってきたか」(11月17日)
東京カレッジEvan KOIKE特任助教が参加する共同研究グループは「市民運動、民間支援と立法:性暴力・DV当事者は法制定と改正をいかに勝ち取ってきたか」と題するイベントを開催します。奮ってご参加ください。
概要
1980年代から、日本の性暴力やDVの当事者たちは積極的に活動し、国内外の社会と様々なつながりを築き、これらの暴力を根絶するための草の根運動を展開してきました。その成果の一つに、2000年代初頭のDV法の制定と改正、そして2023年の刑法改正が挙げられます。今日では、DV(親密な関係における暴力)は社会に広く認知され、性暴力の法的定義も「強制性交」から「不同意性交」へと変更され、当事者の権利が徐々に保護されつつあります。しかし、未だ解決されていない多くの課題も残っています。例えば、市民運動、民間支援、そして法制委員会がどのように立法に向けて動いたのか?法改正の可能性と問題はどのような点に見られるのか?被害者が沈黙させられることなく必要な批判や回復を望める社会とは?ジェンダー不平等な社会への批判と今後の展望について、講師や研究者、そして聴衆の皆様と共に考えていきたいと思います。
オンライン参加: 無料(要事前登録)
https://kansas.zoom.us/webinar/register/WN_ahaJZHZXSCyq5QjuFyFhRA#/registration
プログラム
日付: 11月17日
時間: 午前10時~11時40分
10:00-10:05 主催者挨拶
10:05-10:15 遠藤智子 講演
10:15-10:25 山本潤 講演
10:25-10:35 松尾亜紀子 講演
10:35-10:40 休憩
10:40-11:10 パネルディスカッション
11:10-11:30 質疑応答
講師紹介
遠藤 智子
(一社)社会的包摂サポートセンター 事務局長
1980年代より女性のための心理相談分野での活動を始める。1999年から全国女性シェルターネットに参加。2003年から事務局長としてDV法の第一次改正等法整備に取り組む。2011年10月より現職。
【主な編著書】
『下層化する女性たち』(勁草書房)『女性たちが変えたDV法』(新水社)
『デートDV』(KKベストセラーズ)『はじめてのSNS相談』(明石書店)
『SNSと性被害』(誠信書房)
山本潤
看護師、保健師。性被害当事者が生きやすい社会の実現を目指す当事者団体、「一般社団法人Spring」の創設者(2017年)。法務省「性犯罪に関する刑事法検討会」委員(2020年)。著書に『13歳、「私」をなくした私 性暴力と生きることのリアル』(朝日新聞出版、2017年)、『戦争と性 34号 特集:性暴力のない社会へ──「自分ごと」として考える』(「戦争と性」編集室出版、2021年)がある。
松尾 亜紀子
編集者、フェミニズム専門出版社「エトセトラブックス」の代表取締役。2017年、MeToo 運動など、SNSにおけるフェミニズムの普及が世界的に進み、日本でも女子を不利に扱った東京医科大学の不正入試問題などからフェミニズムへの関心が高まる中、「独立した方が直接、社会に届くのでは」という思いを持つようになった。2019年、「フラワー・デモ」の立ち上げに寄与し、性暴力事件の無罪判決に対する抗議活動を展開。
討論者: 竹山明子(カンザス大学 教授)
司会: 冷君暁(東京大学情報学環博士後期課程、神奈川大学客員研究員)
参加費: 無料(事前申し込み制)
定員: 100名(定員に達し次第締切)
注:このイベントはカンザス大学東アジア研究センター、安倍フェローシップ・米国社会科学研究評議会(SSRC)プロジェクト Consent in Sexual Violence: Cross-Cultural Perspectives in Japan and the USの企画です。
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