25 3. COVID-19にによよるる教教育育機機会会のの喪喪失失 教育についてはSDGsの目標4に、全ての人々が質の高い教育を受けるべきだということが掲げられていますが、現状はどうなっているかというと、多くの子どもたちが学校に通うことができていません。今まで学校に通うことができないのは基本的に途上国の子どもたちや紛争地の子どもたち、または病気や障害を抱える子どもたち、日本であれば不登校など自分の精神的な部分でつらさを感じている子どもたちの問題として広く議論されてきましたが、多くの人にとってはどこか他人事だったと思います。 しかし、日本の全ての人が感じたことだと思うのですが、3月から3カ月間近くにわたって多くの学校が閉鎖されて初めて、こういった問題が自分事になったと思います。実は、自分事というのもSDGsでは非常に大事なことであり、他人事ではなく、いかに自分事として問題を捉えるかが重要です。 また、教育現場ではさまざまなことが問題として考えられています。学校というのは基本的に安全な場です。しかし、学校が休校したために、多くの問題が日本でも生じました。たとえば、小児科の先生方が非常に心配されているのは、春先に学校の定期健康診断をすると子どもの虐待が見つかったりするのですが、そういったことがなかなかできなくなったことです。あるいは、そういう子たちが逃げ場にしてきた学校にそもそも行けなくなります。さらには、途上国では非常に重要な問題ですが、学校給食が子どもの栄養にとって非常に大事な場であるにもかかわらず、そうした機会を失ったりもします。しかも、こうした問題が近年、日本の経済的に厳しい家庭の子どもたちの間でも起こっていることは、「子ども食堂」のニュースなどから窺い知ることができます。
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