TOKYO COLLEGE Booklet Series 6
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9 今日はデータについて集中して議論していきたいと思っています。東京都のコロナ感染者数は連日100人を超えており、緊張感が走っているような状態ですが、100人という数字は、実は2週間ほど前に感染した人の数だともいわれ、今何が起きているかというのはなかなか分かりません。それから、当然データを基にして対策を立てていくのですから、人数だけではなくて、細かい内訳なども把握しなければなりません。そうなると、共有できる正確な情報がなかなかすぐには手元に届きません。その中で物事を判断していかなければならないことになります。 今朝、たまたま新聞を見ていたら、感染者データの話が出ていました。「脱アナログ」という書き方で、手書きやファクスによる情報伝達の手法を変えるという話でした。一方、感染者100人を超えたことについて、都の幹部が「想定外である」と言っていた記事も見ました。想定外というのは逆に言うと、先の見通しを何らかのデータを基にしてシミュレーションできていたかどうかという観点になると思います。 その点で、感染症関係のデータに加え、コロナ感染症を抑制しつつ経済を活性化することを両立させていかなければなりませんから経済のデータも必要になります。経済のデータといっても、大きな地域のデータよりは、感染者一人一人について誰とコンタクトしていたかというデータや、その人たちがいた空間についての情報、もう少し広く捉えるとオフィス全体の情報が全部つながっていないと、恐らくシミュレーションで将来を予測できるところまでは行かないだろうと思います。そういう意味で非常に横断的なテーマであるといえるでしょう。

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