TOKYO COLLEGE Booklet Series 6
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13 されるようになりました。この点でも、国の情報収集・公開は従来の感染症などと比べて非常に迅速に行われていると認識すべきではないかと思います。 2. 早早期期デデーータタ収収集集のの課課題題 ただ、第1波の段階では、この疾患がどのような病状を示すのかがよく分かりませんし、どれぐらいのスピードで感染者が増えているのかもきちんと把握できていません。今後、非常に早期の段階からこういった情報システムを稼働させようとすると、今回のようにWHOが緊急事態宣言をし、指定感染症への指定がなされたとしても、早くて2~3カ月かかっています。ですから、さらにそれを迅速化することが、今後新たな感染症の出現に対応していく上で非常に重要だと思います。さまざまな感染症に対応できるように、登録項目を24時間以内程度に設定したらすぐにリリースできるような形で、平時から準備しておくことが非常に大事だと思います。 それから、登録された患者のその後の経過、検査実施情報といった登録項目の変更も随時可能です。経過を登録できることは重要ですし、経過追跡ができるように何らかの仮名化のIDを確実に発番して、データベース内で追跡できるようにしておくことが重要です。こうしたデータはできる限りリアルタイムで、広範な視点で可視化して、国民が自由に閲覧できるように平時から準備しておくことが大切だと思います。ただ一方で、今回のコロナ感染症でも見られたように、可視化したデータを部分的に利用した形で風評被害や偏見が発生することもあり得るわけで、こういったことの防止を併せて考えることも重要だろうと思います。

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