TOKYO COLLEGE Booklet Series 6
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27 たら廃棄するのか、あるいは匿名化するのか。そして安全管理措置の問題、データに触れる関係者の範囲、データおよび分析結果を公表する方法、第三者的なチェックなどが必要なのですが、これらについてもわが国においては必ずしも明確な整理が一般的にあるわけではありません。 そこでYahoo!側は、厚労省に対して協定を結ぶ際に幾つかの条件を付しました。特に重要なことは、政府が提供データの利用目的を確約し、その範囲を逸脱しないこと、利用の成果を適切な時期に公表すること、適正な利用が担保されない場合には民間企業側からの分析結果の提供を中止できることなどが協定内容として定められました。こういったことは今回の事例だけでなく、民間企業から政府へのデータ提供で求められる取り組み、いわゆるB to Gの取り組みを考える上で貴重な素材になるのではないかと思っています。 2. 接接触触確確認認アアププリリのの検検討討体体制制 私が関わったもう一つの問題が、接触確認アプリ(COCOA)の問題です。初期にはコンタクトトレーシングという言い方をされましたが、シビックテック(Civic Tech)の知恵を使って、さまざまなICTによる新しい公衆衛生上の対策が打てないかということが世界的にも大きな盛り上がりを見せましたし、わが国においてもCode for Japanをはじめとしてさまざまな方が協力し、そういったさまざまな積み重ねや経緯を経てCOCOAがリリースされ、本日(2020年7月3日)から本格稼働すると伺っています。 ただ、この間の経緯を見ていても、先ほど申し上げたようなデータの利活用と保護のバランスについての深い議論がなされているのかというこ

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