TOKYO COLLEGE Booklet Series 7
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39 する」という作業が必要になるのです。つまり、質的研究のノウハウを駆使して、何が確実なのかを見ていかなければならないのだと思います。 実際の具体的な制度設計をする場合にどんなデータを使うかという話になると、また個別のことになるので、なかなかお答えできないと思いますが、基本的なスタンスはそういうことだと思います。 Baldari 最後に渡部先生に質問します。「情報活用と管理」のセッションで、プライバシーや2次利用、個別利用などデータの収集や扱い方の問題が論点になりましたが、もう一つ指摘されたのは、データを説明すること、データを理解することの必要性でした。つまり、データの管理や保存の問題だけでなく、セッションの中でも接触確認アプリの話が出ましたが、アプリのデータ収集方法やデータのメリットを、もう少し広く考えればデータの読み方を、一般の人々に伝え理解してもらう方法を考えることが大事だということです。これがもしうまくいけば、一般の人々がデータをある程度自分自身で判断でき、受動的ではなくクリティカルにデータと向き合えるようになると思います。では、データを理解することについて、どうすれば専門家が一般の人々とコミュニケーションをうまく取れるのでしょうか。 渡渡部部 簡単に答えられないという意味で、大変素晴らしいクエスチョンだと思います。私自身もこの分野を研究していて、データというものが政策として扱おうとするとき、客体としてどういう性格のものかをはっきりさせようとしているのですが、それは極めて難しいです。例えばデータというものの価値を例にとれば、その不確実性はとても大きく、外縁が曖昧で、多義的だという問題があります。具体的に言えば、大きな経済的価値がある場合もある一方で、ほとんどが経済的価値を生みませんし、パーソナルデータの場合の人々の受容性は極めてダイバーシティがあり、利活用を全くよしとしない方々もおられるし、そうでない方もおられます。一番クリ

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