TOKYO COLLEGE Booklet Series 7
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40 ティカルな場合は、人権侵害や差別の問題に結び付く側面もあります。それがデータの全体像であって、これを本当に一般の方に説明して理解していただくのは、ほぼ難しいということになるかと思います。 従って、われわれが今行っていることは、データ全体を理解するということでなく、ある側面で切り取って理解するということです。宍戸先生は「目的の明確化」という言葉を再三使われていたと思います。目的に対して、こういう安全管理をして、透明性のある使い方をして、こういう便益があるのだという部分だけを分かるようにする方法を取っているのが今のやり方です。ですから、目的にはない使い方をすることは極めて重い問題を引き起こすという意味で、目的の限定というところには重さがあります。接触確認アプリの議論の中でも、非常に不用意に扱われるような懸念があったという話をされていました。繰り返して言えば、ご質問に対しては、限定して分かるように伝えることがポイントだと、お答えしたいと思います。 羽羽田田 お二人から先生方にお尋ねしたい大きな質問がありますので、それをお尋ねした後、私から何人か指名する形で議論を進めたいと思います。では、まず質問を出していただけますか。 赤赤藤藤 今回のシンポジウムで、分野の異なる先生方にそれぞれ違った視点からコロナ危機について分析していただきました。そこで共通課題として出てきたのは、私たちの社会で大事だとされている概念、時に対立し合う概念をどのようにしてバランスを取っていけばいいのかということでした。 「経済」のセッションでは、生命と経済のトレードオフと表現されました。「価値」のセッションでは、「安全・経済・自由のトリレンマ」を提起してくださいました。ここでいう安全とは、生命の意味だと理解してい

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