TOKYO COLLEGE Booklet Series 7
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51 デデジジタタルル・・トトラランンススフフォォーーメメーーシショョンンとと言言葉葉 そこへ来て今回のパンデミックが襲ってきたわけです。わずか数カ月のうちに私たちは、コロナ対応でいきなりデジタル・トランスフォーメーションを加速せざるを得なくなりました。政府のある会議で、デジタル・トランスフォーメーションを進めたいと思ってずっと努力していた方が、「平時には10年かかることが3カ月でできたのだから、SDGs達成にとっても加速という見方ができるだろう」と言っていました。しかし、現実にはパンデミックで格差も広がりました。昨日も国連事務総長がSDGsはこの新型コロナ禍でむしろ後退したというメッセージを出していました。しかし2030年までにはまだ時間があります。この期間を考えると後退なのか加速なのか、まだ結論を出すのは早いと思います。私たちは加速に向かう力を生み出していくことで貢献することが重要でしょう。 今日もいろいろな議論がありましたが、どうしたらデジタル・トランスフォーメーションを使って、より包摂的で多様性を尊重する社会にできるのでしょう。総長を務めることによって、それまでのように物理学を研究するだけでは出会えなかった様々な分野の先生方ともそうした内容をたくさん議論できたことは、人生にとっても大きな収穫だと実感しています。できれば40歳ぐらいのときにそういう経験をした方が、人生トータルとしてはもっと豊かだったかもしれないとも思っています。 そのような議論の中には、データをどう使うかという前に、コミュニケーションの言葉とはどういうものかをより深く理解するべきだというかなり厳しい意見もありました。今年の学位記授与式で私は傳田光洋さんのお話を引用し、「言葉のもともとは、人間がまだ体毛があったときの毛づくろいから始まって、体毛を失ったら肌をさすり合うようになり、それが言葉につながってきた。つまり、コミュニケーションは接触を基にしてい

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