TOKYO COLLEGE Booklet Series 8
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56 らこそ成り立つ仮説です。それに対して、専門家に幅のある発信をしてもらって、多くの情報のなかから自分たちで選び取りたいという国民ももちろんいるのです。ただ、多くの情報を公開してそこから選びたいという国民と、専門家に一つに絞ってほしいという国民の両方がいますので、その両方の分布を考えなければいけません。先ほどの問いはそういう意味で非常に難しい問いだと思っています。 大大竹竹 逆に言うとシチズンサイエンスではありませんが、今度は人々の間でのサイエンスの議論も非常に重要になってくるという気もします。 佐佐竹竹 私は地震に関して社会との関係などをいろいろ考えながら研究していて、今回のコロナでも似たようなことがあると思ったのですが、実際に先生方のお話を聞けて非常に有益だと思いました。まさにこれが異分野間の交流なので、平時からこうしたことを行っていることが東京大学、あるいはカレッジの信頼性になるのだろうと思っています。 南南学学 佐竹先生がおっしゃったとおり、異分野のトップリーダーの先生方とこのようにお話し、いろいろ貴重なご意見を伺えるのは、東京大学という総合大学の大変重要な強みだと思っています。大竹先生のご指導の下でこのような機会を持てたことを大変ありがたく思いますし、東京カレッジが同様のことをさらに繰り返し、いろいろな形で適切な情報提供ができることを願っています。 大大竹竹 私自身も大学に身を置いて、これだけ多くの方々と、専門が違うにもかかわらず、いろいろと共感が持てる話ができ、なおかつ気楽に専門の話を伺えるチャンスを頂けて、非常に助かっています。やはり総合大学としての価値がありますので、こういうことをいろいろな形で続けていけたらと思います。先生方にはまず御礼申し上げるとともに、そのような決意

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