EaseOut:デジタルアシスタントはオンライン会議からの退出を容易にするか - 東京カレッジ

EaseOut:デジタルアシスタントはオンライン会議からの退出を容易にするか

Eureka FOONG

テレワークへの参加や退出が容易であることが、在宅勤務のワーク・ライフ・バランスと自律性のカギとなります。しかしながら、オンライン会議の出席者の側に会話の進行を中断するきっかけがほとんどない場合、とりわけ、出席者が女性や後輩であるなど、集団内で力の弱い立場にある場合、オンライン会議から早めに退出するのはかなり難しいことがあります。

私は東京大学およびNTTコミュニケーションズの研究者と協働して、1つの仮説を検証しました。それは、デジタルアシスタントはオンライン会議を中断し、早めに退出する必要のあるユーザーの「負い目を取り除く」ことができ、必要な時にオンライン会議から退出することを容易にするのではないかという仮説でした。

オンライン会議におけるデジタルアシスタントが、(1)早く退出する人に対する他の出席者の認識にどのように影響しうるか、また(2)オンライン会議から早く退出することの容易さにどのように影響しうるかを検証するために、日本とアメリカに住む180人を3人ずつ60グループに分けてオンライン実験を行ないました。この異文化間研究では、日本からの実験参加者とアメリカからの参加者の比較検討を行ないますが、前者のほうがロボットエージェントに寛容と思われ、後者はロボットエージェントの介入にあまり寛容でないかもしれません。

これまでの予備的分析結果によれば、オンライン会議から早く退出する必要のあった人は会議に最後まで参加した人と比べて、デジタルアシスタントからさまざまな便益を得ています。これは、リモートワーク技術を利用するステークホルダーに多様なニーズがあることを示しています。

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